VRZONE Project I can行ってきたので感想

汎用的な機構として2軸の電動シリンダーと振動ユニット(BASE Shaker系)を仕込んだ座面というのが

  • RealDrive
  • Train Meister
  • Argyle Shift

という3コンテンツで共通してました。おそらくFLEX-GP系っぽいシリンダーかなあと思います。

また、風の制御はほぼ2値っぽく感じますが、効果的に使われていました。

入り口でしのびやさんのVR体験用アイマスク 衛生布 http://store.shopping.yahoo.co.jp/moguravrstore/eiseinuno-gear-vr.html を配られます。衛生面配慮としては、すごく良いですが、もうちょっとだけ中央の目部分が広く空いていると更に嬉しいですね。
多くのコンテンツで共通でしたが、「ゆるっゆるにしたVIVEを手で支えてもらい、両サイドのベルクロ締め直し」の運用で、ピントの大外れが無いので安心でした。IPD調整は無かったので、大体65mmくらいに合わせてあったのかもしれません。

自キャラをしっかり描画するのではなく、IKを使って両手両足だけを半透明で描画、というのが目立ちました。やはり完全一致させるのつらいですよね。 以下各コンテンツの大雑把な感想です。

アーガイルシフト

UIの視線操作レティクルが、ちょろっとだけ遅れて付いてくるところが可愛かった。よくできています。あとはモニターグラフィクスはプロっぽい感じでとても好きです。

実質的にVRIDEと同じでボタン1個と頭部の視線操作のみでした。やはり初見でロボットもので、というと複雑な操作系は導入し辛そうですね。

高速移動も多かったですが、コクピットに十分な広さがあって、視線を引くUIや女の子が目立つので、意外とVR酔いはしにくそうです。
めっちゃ盛り上がるのですが、大変アツいシーンで「To Be Continuedなので、続きを早く!」という気持ちです。
自キャラの描画は腕と足のみ固定表示ですが、腕がレバー位置に合わせてIKで動くので、意外と体感が一致して楽しいです。
UE4製で、描画品質はかなりカリカリのチューニングが入ってそうです(テクスチャ解像度がキワキワまで落としてる雰囲気です)

Viveのスタンディングモードっぽい。

Ski RODEO

体感筐体がおそらく既成品?こういうのが用意できるのがバンナムさんの強いところですね。
スキー板のエッジ判定がリニアじゃないので、グイっと一定以上曲げないと全く効かないのを理解していないと(スキー経験が浅いと)曲がりにくく感じるかもしれません。

全コンテンツ中一番の自由度があり、一方でルートの目安も無いので若干の投げっぱなし感はありました。
気になる衝突時のVR酔い対策の挙動としては、急激にホワイトアウトして直前地点からのリスタート、という手堅い手段。
でも、酔う人は酔うかもしれませんね。

Viveのスタンディングモードっぽい。しかしセンタリング処理(前を向いて視線方向リセット)が、どうもOpenVRの現在のAPIだと、OculusのものよりもYaw軸がキマりにくい気がします。
スキー板の角度が斜めってしまって、スタート前に何度か処理をやり直してもらいました。

UE4製で、雪原は綺麗に出るので楽しいですね!

高所恐怖SHOW

高所恐怖SHOWで使われていたトラッキングはヘッドトラキングも含めてVicon製で、速い動きには追従しません。技術協力にクレセントさんの名前があるので、その関係でViconが使われているのかもです。
ラッキング外れが結構起きますね…

しかしハードウェアセットアップ含めて、すごく気合が入っていて、とても楽しかったです。
ネタバレになりますが、木の板が若干ガタつくようにしてあること、往路よりも復路の難易度が上がる仕組み、「命綱」として腰につけるものが、HMDのケーブリングも兼ねていることなど、とても考えられています。
エレベーターでの移動など、一連の体験の流れがとてもスムーズで、良いコンテンツです。これは体験しないと損ですね。

脱出病棟Ω

4人までの同時プレイ可能。ボイスチャットが常に入っているので、友達と遊ぶと楽しいです。
操作系は固定された(車)椅子に座って、左手が前進後退レバーで右手が常時給電しているHTC Vive のコントローラを懐中電灯に見立ててプレイ。

このコンテンツは技術的なところよりも、演出がとても良く出来ています。描画品質も一番高かったかもしれません。閉所と暗闇はレンダリングの親友!

Train Meister

単純に出来が良かったのと、僕はあまり鉄道に詳しくないのであまり記憶には残らず…
終了時に講評が出たり、チュートリアルが丁寧だったり、前述の揺れるシートを使っていたりで、良い仕事されているなあ…このまますぐに売れるなあ…という気持ち。

リアルドライブ

このコンテンツはHMDではなく、視野ほぼ180度を覆うプロジェクタとドームスクリーン。いわゆる手堅く動いていました。おそらく近いうちに全国のゲームセンターで稼働するのではないでしょうか。
描画品質的にはAsset Corsaとかを想定していましたが、もう少しトラディショナルな描画でした。おそらくATモードを選んだ方が普通の人は楽しめるのではないでしょうか。 これも良い感じに椅子が動いて楽しいです。

HTC Vive届いた&お出かけセット仕立てた

概要

HTC Vive製品版が無事届きました。

箱は結構大きいので、お外に持ち運べるように機材を追加購入しました。

お出かけセット

こんな感じです。

コンセプトとしては「Viveは手持ちのバッグ、PC類と三脚はバックパックに詰めて運べる」という感じです。
ちゃんとするならペリカンケースさんとかが良いですが、アルミケースに入れておくだけでも多少の雨や衝撃に安心感が違います。

以下の物を揃えても15000円程度で収まります。

SK11 アルミケース これのAT-15S (内寸の高さがちょうどヘッドセット部分とピッタリで、さらに安い) www.amazon.co.jp

中身のウレタン

これのブロックタイプ60mmと30mm。ブロックタイプの物は、自分でチギって好きな形状に出来ます。 (ちょっとフニャフニャなので、気になる方はもっと高くて丈夫なハードウレタン製とかをハンズで探すと良いかも) www.amazon.co.jp

三脚

ETSUMI ライトスタンドM ETM-83763 (このライトスタンドは展開時高さ2mまで上げられて、重さ1kg程度で軽い) www.amazon.co.jp

雲台

HAKUBA 自由雲台 BH-1(軽くても、ベースステーションをガッチリホールドしてくれます) www.amazon.co.jp

あとは、僕の趣味ですがコントローラの充電機が嵩張るので、標準のAC-USBアダプタとケーブルではなく、このセットを使っています。

AC-USBアダプタ

(コンセントの差込口を畳めるので好き) www.amazon.co.jp

安いケーブル

www.amazon.co.jp

コンパクトに収納して持ち運べると、いろんな人に見せられますよね!

他、小ネタ

Steam自動起動が面倒くさい

HTC ViveでSteam立ち上げてVR選んでヒョンヒョンと認識させるのが面倒くさいので
"C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\SteamVR\tools\bin\win32\vrmonitor.exe"
をスタートアップに追加。Steamの自動起動を無効化すると、PC立ち上げたらそのままヘッドセットの認識が走ります。

ヘッドセットに追加パーツ付けたい

便利そうな場所にUSB3.0ポートがありました!

Oculus SDK1.3における開発制限問題について

概要

OculusSK 1.3が公開され、海外ではOculus Rift CV1が届いた人もいます。 ところが、SDK1.3を使うと「初期設定でOculusStoreからしかソフトがダウンロードできない」「開発者登録にDRMが必要」 というニュースがTLに流れてきました。

これについて、twitter上の話ではなく、元のソースを読み解いて現時点の意図を確認します。

結論から言うと(2016/3/30現在では)

  • Gear VRほど厳しい話ではない
  • 身内配布や野良アプリ開発は可能
  • 他ストアでの販売も可能
  • ユーザー側はAndroidの 提供元不明アプリ許可と同じでチェックボックスを一度入れたら野良アプリは入れ放題、起動し放題
  • 上記チェックボックスが入ってるPCなら、いきなりOculusHomeをすっ飛ばしてアプリが起動可能

という事です。

発端になったエントリ

Oculus社の公式SDK1.3リリースエントリ https://developer.oculus.com/blog/oculus-pc-sdk-1-3-now-available/

As a developer, you don’t have to be in the Oculus Store — you can sell outside,
 and when you do that you can you use your own IAP if you prefer, and we don’t take a cut. 
You can also request keys (royalty free) to sell your Oculus PC app on other stores, 
while making it available to the community through the Oculus platform.

で、つまりhumble bundleやDLSiteやDMMなどの別のストアでOculusRift用ソフトウェアの認証コードだけを売ることが出来ます。 という話のようです。

OculusSDKを用いた開発及び配布手法

外部ストアに関してのドキュメントがあります。

developer.oculus.com

配布形態については以下の4通りが取り得るはずです。外部ストアはSteamやHumbleBundleやDLSiteなどを想定しています。

  1. Oculusストアで配布する(Oculusの審査を通す)
  2. Oculusストアで配布する+外部ストアでも配布する(Oculusの審査を通す+外部ストアではDLコード的にOculusのDRMを使う)
  3. Oculusストアで配布しないが、外部ストアでのみ配布する(Oculusの審査を通す+外部ストアではDLコード的にOculusのDRMを使う)
  4. 野良アプリ(Oculusの審査不要、ただしOculusのSDK利用規約は守る必要がある)

Oculusの審査を一切受けずに配布したい場合は、"Unknown Sourceオプション"を入れたユーザー相手に、4を利用して、決済手段やDRMなどは自前(あるいはプラットフォーマーさんとか)にする事になりそうです。

伝言ゲームの結果

「開発者登録にPC紐づけのDRMが必要」みたいな感じになっているけど、そんなことはない。

開発者はSDKのダウンロード時の規約同意だけで、問題なく開発が始められます。

また、OculusHomeをすっ飛ばして起動するソフトウェアも開発可能で、ただしその場合はユーザー側が"Unknown Sourceオプション"のチェックを外しておく必要がありそう。(未確認) →13歳警告画面があるシーンは出るが、そこはAボタンスキップだったはず。(この警告シーンは「毎回ではない」)

2014/6/27 ジェミノイドを見ていたおばちゃんの観察記録

過去の日記を漁っていたら、科学未来館に行ってジェミノイドコーナーでプラプラしていた時の記録があったのでサルベージ。

今日はジェミノイド(以下、オトナロイド)を、一般のいわゆるおばちゃんがどう接するのかみたいなのを生で観れてとても面白かった。以下つらつらと書きます。
おばちゃん達は最初、オトナロイドを気味わるがったり、スマホで不躾に写真を撮ったりしていました。ところが、気味わるがっている発言を認識して、オトナロイドが悲しいと言い、悲しそうな表情になると「もしかしてこのロボットは会話が通じるのかな?」みたいな空気が醸成されて、以降会話が成立しました。

そんな感じでしばらくすると、コントロールルームから中の人が出て来て、遠隔操作であることを説明して、音声認識ではなく中の人がいることを知る訳ですが、その後もオトナロイドに対して気味わるがったりする感じは消えて、感心したりコントロールルームに誰もいなくても話しかけたりしていました。

これは僕の視点から見た話で、一般解だと見なすのは非常に危ういですが、ある地点で不気味の谷を超えると、その対象のロボットに対して「失礼なこと」をしなくなる。と言うような雰囲気を感じました。
そして不気味の谷と言うのは見た目や仕草だけでなくて、コミュニケーションが成立する(しているように見えるか)が、かなり大きな比重を占めているように思いました。似たような例だと、例えば「日本語が通じるとわかったガイジン」に対するような感じかもしれません。

見た目や仕草がちょっとぎこちなくても、意思が感じられたらオッケー!なのかもしれません。非常に興味深い光景。

(どうぶつとかのペットに対しての物と近いのかしら?)